自治体 学校インフラ構築 シンクライアント導入事例
合併を期に、小中学校のパソコン教室にシンクライアントシステムを導入!

福岡県 うきは市 様
うきは市は、福岡県の南東部に位置し、大分県日田市に隣接、市の北側を流れる筑後川を挟んで朝倉市、西は久留米市、南は星野村と隣接しています。柿やブドウなどの果物栽培が盛んで、夏になるとほたるを見ることが出来るなど豊かな自然も残されています。耳納山麓から朝田、山北に掛けては、大小数百に上る古墳が点在してます。
2005年3月、浮羽郡吉井町、浮羽町の2町合併し、「うきは市」が誕生しました。合併に伴い、それまで2町バラバラに整備していたパソコン教室用パソコンの統一管理を検討開始。2006年5月、FJBが提案したネットワークブート方式のシンクライアントシステム構築が採用されました。同年9月から稼動開始。
今回、シンクライアント導入展開に深くご尽力された、うきは市役所うきは情報プラザIT推進室の安元様と、うきは市教育委員会学校教育課山崎様にお話を伺いました。
導入の背景
小中学校のパソコンネットワーク環境をシンクライアントで構築し、コスト削減

安元 正徳 氏
うきは市役所
うきは情報プラザ
IT推進室
うきは市は、吉井町と浮羽町の2町合併で、中学校が2校、小学校が10校となりました。それまで、パソコン教室のパソコンは、両町とも各学校ごとに管理、リース期間も機種も環境もバラバラでした。吉井町は総務省の地域イントラネット基盤整備事業で、2000年には10メガの光ネットワーク、学校ネットワークが敷設されており、それに対して浮羽町の方は、ADSLと山間部はISDN回線という通信環境でした。逆にパソコン台数に関しては、浮羽町の方は40台体制でしたが、吉井町の方はそれに満たないという状況でした。これが合併により一つの市となり、学校間での通信環境及び台数の格差を是正するという課題が残りました。
「シンクライアントシステムが導入できるかどうか、出来る場合それが市にとってメリットがあるかどうか、このあたりの前段的な話は、情報部門が中心になって検討しました。実際の契約からその後の運用については、学校教育課が引継ぎました。合併後、課題を解決する間もなく、中学校の一つがパソコンのリース更新時期を迎えてしまいました。教育委員会にお願いして、リース更新を一年間延長してもらい、その間にどう解決するか詰めることになりました。従来のやり方で台数だけ増やすという手もありましたが、予算内で他に方法は無いものか、提案していただくとにしました。 」(安元氏)
教育委員会の出した条件は、現行の予算枠の中でやることと、一人一台運用を踏まえたセキュリティの強化。近隣の市において、個人のパソコンを学校で使用していた教諭が、自宅からWinnyにより情報漏洩したという背景もあり、セキュリティの確保は重要課題に浮上しました。
導入の経緯
セキュリティの強化とパソコン教室の環境の統一化を図る
同市では、18年度中に各学校の光ネットワークが完了し、環境的には12校全部が高速回線で繋がりました。
「従来のパソコンを導入するのか、シンクライアントにするのかという視点で検討しました。動作のスピードや環境、使えるソフトがどれくらいかというところをポイントに絞りました、周りに前例が無かったため、運用に耐えられるのかどうか不安でした。学校では、相当膨大なソフトを入れていますので、それがちゃんと動くかどうかということですね。いくつかのシンクライアントを見て、これは使えそうだということになりました。その後仕様を決定し、入札。仕様を満たしていて、予算に合致するものということで、今回導入したシステムに決めました。」
導入の効果

山崎 穣 氏
うきは市教育委員会学校教育課
「シンクライアントを導入することにより、パソコン教室では、結果的にソフトが統一化されました。環境を統一したことにより、市内であればどこの学校に行っても同じ。先生が市内で異動しても、戸惑わずに済むというメリットもあります。また生徒数の増減に対しても、環境が同じですので、端末を別の学校に持っていって繋ぐことも容易です。」(山崎氏)
シンクライアントを導入し、同じ環境でパソコン教室の端末を一斉に導入したことにより、コストメリットを出すことが出来たと同時に、将来的に少子化・過疎化等による学校統合の可能性、生徒数の増減などにも柔軟に対応出来るシステムになりました。
「今回、何かトラブルが発生した場合、なるべく学校で切り分けられるように、FJBと共同でトラブルガイドブックというのを作りました。誰が見ても分かるように実際の画面と機器の写真を入れ、その通り確認できるようにしました。保守の連絡も、これに則えば出来るようにしました。環境が同じですので、1セット作れば後は12校共通で使えます。管理面でも、機種もバージョンも同じですので、管理し易くなりました。」(山崎氏)
「導入は12校同時でしたので、かなり作業的に大変でしたが、スケールメリットでコストを抑えることが出来ました。障害発生率も低いですね。パソコンの動作環境も、電源を落とすと元に戻りますので、安心して使えます。」(安元氏)
[注]シンクライアント(Thin client):サーバ側にOSイメージを置き、端末起動時にはネットワーク経由でOSをブートする方式(ネットワークブート型)。実際のアプリケーションの処理は端末側で行う。クライアント端末が、サーバーに接続するための最小限のネットワーク機能、およびユーザーが入出力を行うためのGUIを装備していれば良い。
今後の展開
うきは市では、シンクライアントのメリットを活かし、セキュリティ面で安心できるシステムを構築しました。今世の中で情報漏洩やセキュリティが問題になっていますが、今回の試みは良いモデルケースとなりそうです。また、デメリットである個別ソフトの導入は、通常のディスク付きのパソコンを併用することで補うという工夫で、今後もさらなるコスト削減とセキュリティ確保が望めそうです。
お客様情報
| 市名 |
福岡県 うきは市 |
|---|---|
| 市役所所在地: | 福岡県うきは市吉井町新治316 |
| 市長 | 怡土 康男(いど やすお) 氏 |
| 市制施行 | 2005年 3月 20日 |
| 総人口 | 33,486名(2007年10月31日 現在) |
| 世帯数 | 10,456世帯(2007年10月31日 現在) |
| 学校数 | 中学校2校、小学校10校 (2007年度時点) |
| 児童・生徒数 | 生徒数 1,056人、児童数 1,880人 (2007年度時点) |

